ミロコあたり
ミロコマチコが絵と文でつづる、奄美大島での暮らしのエッセイ。 エッセイをまとめた『島まみれ帳』も大好評発売中!
-
第36回 田舎町の死者の日
「死者の日」は、メキシコ滞在中に最も楽しみにしていたことのひとつ。地域にもよるようだが、通常11月1日と2日に行われるそう。その4日前に、メキシコシティに入った。市内を散策してみる…
-
第35回 メキシコでの展覧会
2019年の秋のことだった。メキシコのメリダという街で新しくギャラリーを開くので、展覧会に参加してほしいというメールが突然送られてきた。カルロスという男性からで、とても丁寧で、愛あ…
-
第34回 深夜の津波警報
今年の1月中旬の夜のこと。お布団に入り、ウトウトと眠り始めた頃、携帯からけたたましい音が鳴り響いた。 「津波です。高台に避難してください! 津波です。高台に避難してください!」 と…
-
第33回 イザリ
大潮の夜、潮が引いた浜でする漁をイザリという。岩場やリーフではたくさんの潮だまりができ、そこに残された魚やタコ、イカ、貝などを獲ったり、浅瀬から深くなるところで釣りをしたりする。1…
-
第32回 島の再会と別れ
奄美大島と本州を繋ぐ乗り物には、船と飛行機の2種類がある。船は沖縄方面か鹿児島行きだけなので、あまり使うことがなく、まだ乗ったことがない。私は出張が多いので、いつも空港へ見送っても…
-
第31回 カフェバーができた
私たちが島にやってきたのと同じ頃、近所にポルトガル出身の男性が現れた。名前はブライマ。身長が2mを超えていて、ヤギを連れて散歩していても、自転車に乗っていても、とても目立つ。ここに…
-
第30回 隣の達人
うちの隣には、80代のおじいちゃんとおばあちゃんが住んでいる。名前は平(たいら)さん。農業も漁業もするスーパー夫婦だ。 昨年、工事をしている時から、ちょこちょことうちを覗きに来ては…
-
第29回 物心交換
すっかり夏になってしまった。新居での生活も、半年たって慣れてきた。 集落内に引っ越してきて、一番驚いたことは、毎日誰かが訪ねてくること。アトリエの窓が庭に面していて、来訪者が見える…
-
第28回 タケノコくん
新しい自宅兼アトリエは、小中学校の通学路に面している。工事中から、ある小学生がうちに寄るようになった。 学校では本名のタケオをもじって、タケノコくんと呼ばれてるらしい。確かにニョキ…
-
第27回 お正月の悲劇
2年ほどかけて作っていた新居が完成した。新しい年を新しい場所で過ごしたいという気持ちが、ひとりでこつこつと工事し続けていた旦那さんの背中を押したのか、一気に家らしくなり、ついに住め…