『新月の子どもたち』感想⑳/高知蔦屋書店 奥田玲恵子さん

セミの鳴き声もにぎやかな7月最終週ですね🌞

発売からひと月半が過ぎた『新月の子どもたち』(斉藤倫・作/花松あゆみ・画)🌝🌚

全国の書店員さんから寄せられた熱い推薦コメントを紹介してきましたが、今日が最終回です✨

最後にご紹介するのはこちらの方!

この物語の子どもたちのように、思春期のころ、次に続く夢を見たり、殺される夢を見てハッと目覚めることがよくあったのを思い出す。

年齢が2ケタになり、これまでになかった身体の変化が起こるたびにとまどい、 他の人に気づかれることを恥ずかしく思い、自分であることが愛おしくもあり疎ましくも感じる。

それは、誰もがおとなになるために経験していくことではあるのだが、そのころは、不安な気持ちに囚われたりもした。

この物語の中では、思春期に入り始めた子どもたち、また、彼らを見守るおとなが、それぞれに置かれた場所で誰かを思っている。

夢と現実とを行って帰ってを繰り返し、子どもたちは自分と向きあう。時に、大きな海のような存在に見守られながら。

そして、雨の音、海の音、歌声のリズムが重なった時、子どもたちは新月のようにまっさらになる。

満ちていく月のように、響く歌声のように、彼らは、光射す方へ歩きだすのだろう。これからも大切な誰かと出会うために。

斉藤倫さんの作品は、子どもたちへの優しいまなざしがあり、この作品ではどんな境遇にある子どもでも、「必ず幸せになれるよ」と語りかけ、そして、そう信じるおとなたちが描かれている。

私たちおとなは海のような存在であれれば。

そんな願いを込めて、子どもたちに手渡していきたいと思います。

高知 蔦屋書店・奥田玲恵子さんのお言葉でした💕

奥田さんへ、作者斉藤さんから直筆のお返事も寄せられています☺️

奥田さん、斉藤さん、ありがとうございました!!✨

たとえ真っ暗な新月の夜でも、月はちゃんとそこにあって、輝くのを待っています🌚

この物語に出会った子たちが、光さす未来に向かっていってくれますように。そう願っています🌝

PROFILE

写真: 斉藤 倫

斉藤 倫作

詩人・作家。『どろぼうのどろぼん』(牡丹靖佳 画/福音館書店)で、第48回日本児童文学者協会新人賞、第64回小学館児童出版文化賞を受賞。絵本に『とうだい』(小池アミイゴ 絵/福音館書店)、うきまるとの共作で『はるとあき』(吉田尚令 絵/小学館)、『のせのせ せーの!』『ほんやくすると』(くのまり 絵/ともにブロンズ新社)などがある。
ほかに『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』(高野文子 画/福音館書店)、『新月の子どもたち』(花松あゆみ 絵/ブロンズ新社)など著作多数。

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写真: 花松あゆみ

花松あゆみ画

イラストレーター。日本大学芸術学部デザイン学科卒、パレットクラブイラストBコース11期卒。ゴム版画によるイラストレーションで書籍装画、雑誌の挿絵を中心に活躍している。『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』(朝日出版社)や『月のこよみ』(誠文堂新光社)の装画など、書籍や雑誌等の装画、挿絵など多数ある。

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