北海道に生息するヒグマは、冬眠中の巣穴のなかで出産をします。
母グマは春まで何も食べず、飲まず、糞もしません。
おっぱいだけであかちゃんを育て、春をむかえます。
暗い巣穴の中で育つ子グマたちは、見たことのない外の世界をどんなふうに想像しているのでしょう。
そして春、巣穴から出て初めて見る世界は、どんなふうに映るのでしょう。
きびしい冬を越え、生きものが命をつないでいく野生の神秘を描いた、あべ弘士さんの『ひぐま』が刊行となりました。
北海道に生まれ、旭山動物園で25年間飼育係を務め、ずっと命に向き合ってきたあべさんだからこその視点で描かれた躍動感あふれる絵を、ぜひ原画でご覧いただければと思います。
【会期】
2025年10月4日(土)、5日(日)、
10日(金)、11日(土)、12日(日)、13日(月・祝)
【開催時間】
13:00~17:00
【あべ弘士さん在廊日】
10月5日(日)13:00~17:00
【会場】
ブロンズ新社ギャラリー 青銅Room J
(東京都渋谷区神宮前6-31-15 マンション31-3C)
【入場無料】
無料
【著者プロフィール】
あべ弘士
1948年、北海道旭川市生まれ。
25年間、旭山動物園で飼育係として働き、のち絵本作家として活躍を続ける。
生い立ちや飼育係時代の動物たちとの濃密な付き合い、生きものの命と真摯に向きあった日々が絵本創作の原点となる。
『あらしのよるに』(木村裕一 文/講談社)で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞、『ゴリラにっき』(小学館)で小学館児童出版文化賞、「ハリネズミのプルプル」シリーズ(二宮由紀子 文/文渓堂)で赤い鳥さし絵賞、『新世界へ』(偕成社)でJBBY賞、『宮沢賢治「旭川。」より』(BL出版)で産経児童出版文化賞美術賞、『クマと少年』(ブロンズ新社)で北海道ゆかりの絵本大賞・大賞など、受賞多数。
他の作品に『森の地図』『波の白馬』(阿部夏丸 文/ブロンズ新社)などがある。